チーク古材のルスンに花を生けた様子
一臼という道具

ルスン(lesung)は、インドネシアの言葉で「臼」のこと。

長い木をくり抜いた臼に稲を入れ、杵(alu)で搗いて籾殻を外す。
インドネシアの村々で、長いあいだ続いてきた暮らしの道具です。

1910年ごろのバリ島。臼と杵で稲を搗く女性たち

1910年ごろのバリ島、稲を搗く女性たち 写真:Ohannes Kurkdjian/Leiden University Library(KITLV 90543)/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

二臼の音

ジャワ島のジョグジャカルタには、空の臼を杵で打ち合わせて奏でる「ゲジョグ・ルスン」という音楽が伝わっています。
数人で臼を囲み、少しずつずらした拍を重ねていく。収穫を終えた喜びを表すものだったといいます。

稲を搗く仕事が機械に代わったいまも、その音だけは受け継がれています。

三使われてきた時間

KTGSのルスンは、チークの古材でできた臼です。
何十年ものあいだ、木の実や葉をすりつぶす臼として使われてきたものと聞いています。

チーク古材のルスン。くり抜かれた内側の木肌

亀裂や欠け、色むらは、使われてきた時間そのもの。
チークならではの油分を含んだ木肌が、新しい木にはない深さを見せてくれます。

四暮らしの中で

そのまま床に置けば、オブジェとして。
鉢ごと緑を入れれば、鉢カバーとして。
逆さにすれば、置物をのせる台にもなります。

逆さにしたルスンの上に仏頭を置いた様子

逆さにして、仏頭の台に(一回り小さいルスンでの使用例)

道具として働いてきた時間ごと、暮らしの中に迎えてみてください。

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